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第1章:知っているようで知らない「建設業許可」の正体

2026年2月14日

~なぜ、あなたの会社に「看板」が必要なのか?~

建設業に身を置く人なら一度は耳にする「建設業許可」。しかし、いざ「なぜ必要なのか?」と聞かれると、意外とはっきり答えられないものです。
今回は、時代の変化の中でも変わることのない、許可制度の「本質」についてお話しします。

1.許可は「信頼のライセンス」である

建設工事は、洋服や食べ物を買うのとはわけが違います。建物が完成するまで中身が見えず、もし手抜き工事があれば人命に関わります。だからこそ、国や県は「一定以上の技術と経営能力がある業者」にしか、大きな工事を任せないというルールを作りました。
つまり、許可を持っているということは、「国がお墨付きを与えたプロフェッショナルである」という証明なのです。

2.「500万円」という魔法の数字

よく「小さな工事しかしないから許可はいらない」という声を聞きます。ここでキーワードになるのが「500万円(税込)」です。
1件の請負金額が500万円未満の「軽微な工事」であれば、確かに許可は不要です。しかし、最近はコンプライアンス(法令順守)が厳しくなり、元受会社から「金額に関わらず、許可がないと現場に入れない」と言われるケースが急増しています。今や許可は、法律で決まっているから取るものではなく、「ビジネスの入場券」へと変化しているのです。

3.「どこで」と「誰と」で決まる許可の種類

許可には「知事」と「大臣」の違いがありますが、これは単純に「営業所が1つの都道府県内にあるか、複数にまたがるか」の違いです。静岡県の知事許可でも、北海道の現場で工事をすることは何ら問題ありません。
また、下請けさんに大きな金額(4,500万円以上)を発注するなら「特定」、そうでなければ「一般」という区別があります。自社のビジネスモデルがどちらに当てはまるかを見極めるのが、戦略の第一歩です。

4.許可を支える「5つの柱」

許可を取るためには、5つの厳しいハードルを越えなければなりません。

管理能力

経営のプロ(経管)と、現場のプロ(専技)がいるか。

金銭的信用

500万円以上の資金力があるか。

誠実性

誠実に仕事をする人間か。

欠格事由

欠格要件(過去の犯罪歴など)に該当しないか。

適切な社会保険

社会保険などに適切に加入しているか。

これらは、一度クリアすれば終わりではありません。5年ごとの更新があり、毎年決算の報告が必要です。

結びに代えて

建設業許可は、単なる「手続き」ではありません。それを維持し続けることは、会社としての「健康診断」を毎年受けているようなものです。
しっかりとした許可の土台があるからこそ、大きな現場に挑戦でき、従業員を守り、お客様から選ばれる会社になれるのです。
あなたの会社も、そろそろ「本物の看板」を掲げる準備をしてみませんか?